これが物理学だ!
著 者:
ウォルター・ルーウィン
出版社:
文藝春秋
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デカルトの誤り
著 者:
アントニオ・R・ダマシオ
出版社:
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出版社:
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意識と自己
著 者:
アントニオ・R・ダマシオ
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物理学者のすごい思考法
著 者:
橋本幸士
出版社:
集英社インターナショナル
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量子革命
著 者:
マンジット・クマール
出版社:
新潮社
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記憶と情動の脳科学ーー「忘れにくい記憶」の作られ方

書籍情報

【ブルーバックス】
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著 者:
ジェームズ・L・マッガウ
監 訳:
大石高生/久保田競
出版社:
講談社
出版年:
2006年4月

なぜ、情動をかきたてる経験の記憶は長く持続するのか? これが本書のメインテーマ

かつてドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスは、「反復は強固で持続的な記憶を作るのに非常に効果的な方法」であることを示した。しかし、反復だけが唯一の方法ではない。

非常に強烈な体験は、たった一度きりでもしっかりと記憶されるという。情動をかきたてる経験の記憶は、長く持続する(「情動とは、驚きや恐れ、怒り、悲しみ、喜びのような心の動きを指します」と記されている)

情動が記憶を強めることは、自身の記憶を振り返ってみれば、多くの人が納得できるのではないだろうか。では、なぜ、情動をかきたてる経験の記憶は、長く持続するのか? これが本書のメインテーマ。

この回答のために本書では、さまざまな実験を紹介しながら専門的な用語を交えて、緻密に論じている。最終章のまとめでは、つぎのように述べている。

(……略……)
「これらの研究から、記憶の固定化に影響する薬物やストレスホルモンは扁桃体の外側基底核を介して作用すること、さらに扁桃体の外側基底核がさまざまな脳部位で処理される異なった種類の記憶に影響を与え、記憶の固定化を調整していることが明らかになりました。」
(……略……)
「ストレスで放出されるホルモンと、このホルモンによる扁桃体の活性化が、動物でもヒトでも強固な記憶を作り出します。強い情動をともなう経験が強く記憶されるのはこのためなのです。」
(……略……)

ごく一部を抜き出したものだが、この抜粋だけでは内容がよくわからないと思う。この内容について知りたいと思ったのなら、きっと本書を楽しめるのではないだろうか。

著者ジェームズ・L・マッガウは、「薬物やホルモンが記憶と脳に及ぼす影響の研究で著名な業績を挙げた脳科学の世界的権威」(著者紹介より)

ひとこと

この本がとくにおもしろくなるのは、第4章以降。記憶や情動についての本をある程度読んだことがあれば、ここから読むのもありかもしれない。第4章の最初の小見出しは、「4・1 薬物を使った記憶研究」

初投稿日:2018年05月05日

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