ミラーニューロン

書籍情報

【単行本】
No image
著 者:
ジャコモ・リゾラッティ/コラド・シニガリア
訳 者:
柴田裕之
監 訳:
茂木健一郎
出版社:
紀伊國屋書店
出版年:
2009年5月
定 価:
本体2,300円+税

解剖学的・機能的な記述を交えながら、ミラーニューロンの発見とその意味合いを一般向けに解説

ミラーニューロンは、他者の意図を理解する、共感する、といった私たちの能力において重要な働きをしていると考えられている。著者は、「ミラーニューロン系は、私たちが個人のみならず社会の一員として振る舞う能力の根本にある、経験の共有というものに不可欠に見える」と述べている。このミラーニューロンを発見したのが、著者のひとりジャコモ・リゾラッティが率いるパルマ大学の研究チーム。本書は一般向けではあるが、解剖学的・機能的な記述と豊富な実験データを交えてミラーニューロンを解説している。

脳の機能を「運動系」と「感覚系」に明確に分ける従来の見方はあてはまらない。サルのF5野とF4野を詳解する

まず、サルの脳で解説される。運動皮質と後部頭頂皮質を説明したのち、F5野とF4野のニューロンの働きを、後部頭頂皮質との解剖学的なつながりをみながら詳解していく。このF5野には、運動行為をする際に活性化するだけでなく、視覚刺激にも活性化する「視覚–運動特性を持ったニューロン」がある。これには、AIPと回路をつくる「標準ニューロン(カノニカルニューロン)」と、PF–PFGと回路をつくる「ミラーニューロン」があり、両者の視覚特性は異なっている。これらの違いなど、それぞれの機能が解説されている。また、F4野はVIPと回路をつくっており、ここにもいくつかのタイプのニューロンがある。とくに「バイモーダルニューロン」について詳解される。

ヒトのミラーニューロンを解説する

ミラーニューロンのあるヒトの脳領域を検討し、サルのミラーニューロンとの違いを明らかにする。そして、他者の意図の理解、模倣、言語の起源、情動の共有、という側面からミラーニューロンを解説していく。とくに、言語の起源を考察するうえで重要視される「ブローカ野」と、情動のミラーニューロン系の中心と著者が考えている「島(島葉)」にスポットがあてられている。

ひとこと

読み物として気軽に楽しむというより、学びの要素が強い。本書は慎重な姿勢でミラーニューロンを解説している。

初投稿日:2014年09月22日

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