これが物理学だ!
著 者:
ウォルター・ルーウィン
出版社:
文藝春秋
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デカルトの誤り
著 者:
アントニオ・R・ダマシオ
出版社:
筑摩書房
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宇宙を創るダークマター
著 者:
キャサリン・フリース
出版社:
日本評論社
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意識と自己
著 者:
アントニオ・R・ダマシオ
出版社:
講談社
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物理学者のすごい思考法
著 者:
橋本幸士
出版社:
集英社インターナショナル
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量子革命
著 者:
マンジット・クマール
出版社:
新潮社
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光とは何かーー虹のメカニズムから「透明マント」まで

書籍情報

【宝島社新書】
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著 者:
江馬一弘
出版社:
宝島社
出版年:
2014年7月

「光」のことをゼロから知るための入門書的な一冊

まず、身の回りで見られる光の現象をとおして「光の性質」を解説し、つぎに「色のしくみ」を、そのあとでミクロなレベルで光を解説し、最後に「最先端の光テクノロジー」を紹介する、というのが本書の大枠となっている。

たとえば、つぎのような話題がある。鏡のしくみ、逃げ水や蜃気楼や虹のしくみ、「空が青い理由・夕焼け空が赤い理由」、等々。これらの解説をとおして「光の性質」を明らかにしていく。

つぎに、色のしくみを見ていく。「網膜にある「錐体」が色を感じとるしくみ」、「光の3原色と色の3原色」、「構造色」などの解説がある。構造色のところでは、「シャボン玉」や「モルフォチョウの翅の色」の話題などが登場する。

そのあとでミクロのレベルで光を解説。ここは本書のなかで一番難しいところだが、著者は「できるだけ直観的に理解してもらえるように工夫します」と述べ、「ミクロのレベルで観察すると、光は物質の中で〝ヨーヨー遊び〟をしている」というような表現をもちいている。

光テクノロジーの話題としては、「レーザー」、「太陽光発電」、「光触媒のセルフクリーニング効果」、「「透明マント」の材料・メタマテリアル」、「光を一時的に閉じ込める「フォトニック結晶」や「光局在」」などがある。

「おわりに」で著者の江馬一弘は、本書は「共同作品」だと述べており、「光の物理的な内容」は著者が出しているが、「話の展開や構成など読み物として重要な部分は、皆さんのお力によるもの」と述べ、何人かの協力者の名前をあげている。そのうちのひとりが、フリー編集者の中村俊宏で、「はじめに」によると、『眠れなくなる宇宙のはなし』(佐藤勝彦/宝島社)の制作にも協力している編集者のようだ。『眠れなくなる宇宙のはなし』は読みやすい本として好評を博しているが、それと同様の読みやすさが、本書『光とは何か』にもある。

ひとこと

光をゼロからやさしく解説してほしい方のための入門書としてよさそう。光が「電磁波」であることから説明している。また、最初のほうでこんなふうに述べている。「光がほかの物質と出会うことで、初めて「何かが始まる」のです」と。

初投稿日:2015年09月04日

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