これが物理学だ!
著 者:
ウォルター・ルーウィン
出版社:
文藝春秋
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デカルトの誤り
著 者:
アントニオ・R・ダマシオ
出版社:
筑摩書房
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ミラーニューロン
著 者:
ジャコモ・リゾラッティ/コラド・シニガリア
出版社:
紀伊國屋書店
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意識と自己
著 者:
アントニオ・R・ダマシオ
出版社:
講談社
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物理学者のすごい思考法
著 者:
橋本幸士
出版社:
集英社インターナショナル
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量子革命
著 者:
マンジット・クマール
出版社:
新潮社
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ミトコンドリアのちから

書籍情報

【新潮文庫】
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著 者:
瀬名秀明/太田成男
出版社:
新潮社
出版年:
2007年9月

ミトコンドリアの話題が盛り沢山。「ミトコンドリアの基本がすべてわかる」という方針で書かれている

本書は、『ミトコンドリアと生きる』(角川oneテーマ21、2000年)を「全面的に改稿、改題したもの」で、旧版同様に「ミトコンドリアの基本がすべてわかる」という方針で書かれている。

細胞のなかにある小器官ミトコンドリアは、酸素を用いてエネルギーを生産する。これがミトコンドリアの最大の役割だという。そして本書では「エネルギー代謝」の解説に多くのページが割かれている。

まず、メタボリックシンドロームを軸に、エネルギー代謝のしくみを解説する。そのあとで、パストゥール、ワールブルク、クレブス、ミッチェル、ボイヤー、ウォーカーらの研究を辿りながら、エネルギー代謝経路を見ていく。解糖系、クエン酸回路、電子伝達系、酸化的リン酸化を詳解している。

本書は、ミトコンドリアに「危険なエネルギープラント」という名を与えている。酸素は「危険な物質」だという。酸素は、電子と反応しやすく、「活性酸素へと容易に変化してしまう」ためだ。「活性酸素は非常に反応性が強く、周囲の物質にアタックしてぼろぼろにしてしまう危険性を孕んでいる」そうだ。しかし活性酸素は害ばかりでなく、「酸化力の強い刺激で細胞を元気にしたり、がんにならないようにする作用」も持っているという。

ミトコンドリアの構造の解説もある。ミトコンドリアは二重膜を持ち、また、核にあるDNAとは別の独自のDNA(ミトコンドリアDNA)を持つ。他にも形状や挙動など、その特徴が解説されている。リン・マーギュリスは、「ミトコンドリアは太古に細胞内に入り込んで共生した別の生物だったと考えた」。この説は現在基本的には支持されているようだ。

「ミトコンドリア・イヴ」の話題もある。ミトコンドリアDNAを解析したある研究によると、「現代人の共通祖先の女性が約二〇万年前のアフリカにいた」そうだ。ミトコンドリアDNAが母系遺伝のため、この祖先は「ミトコンドリア・イヴ」と呼ばれた。「人類の大移動」も語られている。

他にも、ミトコンドリアが生殖細胞の形成に関わっていること、またアポトーシスを調節していることなどが論じられている。老化や病気にまつわる話題もある。「ミトコンドリア病」にはひとつの章が割かれている。また、エネルギー代謝の観点から生命進化も語られている。

ひとこと

話題が盛り沢山で、しかもコラムもあり、読み応えがある。エネルギー代謝の解説は、一般書としてはかなり詳細だと思う。423ページ。

初投稿日:2015年04月25日

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