「こころ」はいかにして生まれるのか
著 者:
櫻井武
出版社:
講談社
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「宇宙のすべてを支配する数式」をパパに習ってみた
著 者:
橋本幸士
出版社:
講談社
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免疫の意味論
著 者:
多田富雄
出版社:
青土社
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ブラックホールをのぞいてみたら
著 者:
大須賀健
出版社:
KADOKAWA
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これが物理学だ!
著 者:
ウォルター・ルーウィン
出版社:
文藝春秋
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皮膚感覚と人間のこころ
著 者:
傳田光洋
出版社:
新潮社
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科学本の言葉–20–(ウォルター・ルーウィンの言葉)

「先駆的な作品の中には、美しく、ときには見とれてしまうようなものもあるが、ほとんどの場合――特に最初に見たとき――はまごつき、もしかしたら醜いとさえ思うだろう。しかし、どれほど醜かろうと、先駆的な芸術作品のほんとうの美はその意義の中にある。世界を見る新しい視点は、けっしてなじんだ寝床のぬくもりのようなものではない。それは常に、震えあがるほど冷たいシャワーなのだ。そのシャワーが、わたしを活気づけ、奮い立たせ、解き放つ。
物理学の先駆的な仕事についても、同じようなことが言える。謎の解明に向けての画期的な歩みが、これまで見えなかった、あるいは曖昧模糊としていた領域へ踏み込んだとたん、わたしたちはもう、以前とまったく同じ世界を二度と目にすることはない。」――ウォルター・ルーウィン

ウォルター・ルーウィン(著)
東江一紀(訳)

上記の言葉が記されているのは、『これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義』。「身を張った実験」をまじえた名物講義は、マサチューセッツ工科大学(MIT)のインターネット公開授業のラインナップにも入り、世界中で人気を博している。『これが物理学だ!』には、その講義のテイストがたっぷりと詰まっている。

「身を張った実験」には、たとえば、つぎのようなものがある。

振り子の錘である15キロの鉄球が、著者ウォルター・ルーウィンの顎に向かって勢いよく戻ってくる。著者は本能的に歯をくいしばり、目を閉じる。鉄球は、顎の3ミリ手前で止まる。「へたをすると、命を落とすかもしれない」この実演を、なぜやろうとするのか。「それは、物理学のあらゆる学識の中で、最も重要な概念のひとつであるエネルギー保存の法則に、絶大な信頼を置いているからだ」という。

また、著者ウォルター・ルーウィンの専門分野であるX線天文学についての講義もある。巨大気球によるX線観測のエピソードなどが登場する。

最終講は、こう始まる。「たいていの高校生や大学生は物理学を学びたがらないが、それは、物理学が複雑な数式の集合として教えられることが多いからだ」。著者ウォルター・ルーウィンは、そのような教え方ではなく、「世界が見えるための手立てとして物理学を紹介」するという。

そして、物理学の先駆者たちが「わたしたちの世界を見る視点を変えてくれた」こと、先駆的な芸術も「世界の新しい見えかた、新しい目の向けかたを示してくれる」ことが述べられ、「美術との恋に落ちていった」日々が綴られる。「新しい見えかたを美術が教えてくれたのだ」

さらに、芸術家との共同制作について、また、ヴァン・ゴッホ、マティス、デュシャン、ウォーホルなどについて語られていく。「ゴッホ、ゴーギャン、マティス、ドランの絵を知ってしまうと、誰も、もう今までと同じ目で色を見ることができない。……略……」この文章のあと、上記の言葉が記されている。

これが物理学だ!
著 者:
ウォルター・ルーウィン
出版社:
文藝春秋
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初投稿日:2017年02月06日最終加筆:2017年09月24日

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