科学本のなかの言葉–37–(マックス・デルブラックの言葉)
「話をする時は、相手に知識はまったくなく、知性は無限にあると思って話せ」
――マックス・デルブラック
- 『つぎはぎだらけの脳と心』より
- デイビッド・J・リンデン/著
- 夏目大/訳
上記の言葉が記されているのは、『つぎはぎだらけの脳と心』(文庫版の書名は『脳はいいかげんにできている』)。著者のデイビッド・J・リンデンは、プロローグで、分子遺伝学の先駆者であるマックス・デルブラックの上記の言葉を紹介した。
この言葉に「本当にそのとおりだろう」と共感する著者リンデンは、読者に「知識はまったくなく、知性は無限にあると思って」、本書を執筆した。そのような姿勢で書かれた本書は、一般書としてはとても詳細な解説がなされている、とても読み応えのある本だ。
専門書レベルではなく、一般書レベルで脳科学を学びたいと思っているのなら、この本を手にとってみるとよいのではないだろうか。
初投稿日:2018年10月06日