科学本のなかの言葉–26–( 傳田光洋の高校時代の期末試験「未だに忘れられない問題」)

「生物は周囲から物質をとりこみ、それを放出してその形を保っている。琵琶湖は周囲の河川から水を取り込み、淀川にその水を放出してその形を保っている。琵琶湖は生物であるか否か、論ぜよ」

――ある生物教師
傳田光洋の高校時代の期末試験「未だに忘れられない問題」

上記の言葉が記されているのは、『皮膚感覚と人間のこころ』。この本では、皮膚科学の観点から、人のこころ・意識・自己について考察している。この考察は、著者・傳田光洋の長きにわたる皮膚の研究、および、さまざまな文献を渉猟したことによる豊かな見識に基づいて行なわれている。ときに著者の主張と関連する文学作品の言葉が織り込まれており、それが読み物としてのおもしろさにつながっている。

「はじめに」のなかで、傳田光洋は、高校時代の「未だに忘れられない問題」に思いを馳せる。

「生物は周囲から物質をとりこみ、それを放出してその形を保っている。琵琶湖は周囲の河川から水を取り込み、淀川にその水を放出してその形を保っている。琵琶湖は生物であるか否か、論ぜよ」

「さいごに」のなかで、傳田光洋はこの問題に解答する。『皮膚感覚と人間のこころ』の論考には、生命とは何か、という視点も含まれている。

初投稿日:2017年05月08日
最終加筆:2017年08月19日

新刊・近刊リスト

新刊・近刊リストは出版社サイトを別ウインドウで開きます

著者案内

著者案内「デイヴィッド・J・リンデン」画像 著者案内「デイヴィッド・イーグルマン」画像 著者案内「井ノ口馨」画像 著者案内「櫻井武」画像 著者案内「多田将」画像 著者案内「リチャード・ドーキンス」画像 著者案内「福岡伸一」画像 「傳田光洋」画像 「マイケル・S.ガザニガ」画像 アントニオ・R・ダマシオ画像 「池谷裕二」画像 joseph ledoux著者案内イメージ 著者案内V.S.ラマチャンドラン画像 著者案内「村山斉」画像 著者案内「大栗博司」画像

テーマ案内

おすすめ本

以前に新刊・近刊としてピックアップしたもの

出版社サイトを別ウインドウで開きます