これが物理学だ!
著 者:
ウォルター・ルーウィン
出版社:
文藝春秋
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デカルトの誤り
著 者:
アントニオ・R・ダマシオ
出版社:
筑摩書房
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宇宙を創るダークマター
著 者:
キャサリン・フリース
出版社:
日本評論社
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意識と自己
著 者:
アントニオ・R・ダマシオ
出版社:
講談社
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物理学者のすごい思考法
著 者:
橋本幸士
出版社:
集英社インターナショナル
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量子革命
著 者:
マンジット・クマール
出版社:
新潮社
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超新星爆発(超新星)を知りたい方におすすめの本

星が「死ぬ」とはどういうことか
著 者:
田中雅臣
出版社:
ベレ出版
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私たち人間の寿命からすると、星は永遠に輝いているように思える。だが、星は長い歳月をかけて変化し、やがて「死」を迎えるという。ある種の星は、その最期に爆発を起こす。この爆発は「超新星爆発」(または短く、「超新星」)と呼ばれている。

宇宙では実際に星が爆発している。だが、この超新星爆発という現象には大きな謎がいくつも残されているという。本書では、「わかっていること」だけでなく、「わかっていないこと」も伝えられる。わかっていないことは、科学者たちが現在探究し続けている「超新星爆発」研究の最前線だ。

著者は「まえがき」で、こう記している。『教科書というのは「わかっていること」や「正しいこと」が書かれているものです。しかし、超新星爆発に関して「わかっていること」だけを読むのでは面白くありません。それでは超新星爆発、もっといえば天文学の醍醐味を半分以上味わわずに捨ててしまっていることに他なりません』

何がわかっていて、何がわからないのか。このようなことを知ることができるところが本書の魅力の一つだ。

そして本書の一番の魅力は、超新星爆発の研究の歴史から最前線の研究まで、超新星爆発の知見(一般レベル)を見渡せるところだ、と私は思う。

著者はつぎのように述べている。「この本は、読者の皆さんに宇宙で実際に起きている星の大爆発を実感してもらい、そこで何が起きているのかをゼロから解説するためのものです。前提知識は何も必要ありません」

この言葉どおり、本書はゼロから丁寧にやさしく解説しており、入門書として最適だ。

入門書ではあるが、やさしい内容の本とは言えないかもしれない。難しかったと感じるかどうかは人それぞれだが、私の印象では、この本は一般書としては読み応えのある部類に入る。それは、超新星爆発というテーマ自体が難しいからであって、解説自体はとても丁寧でやさしい解説だと思う。たぶん、もっと簡易な内容にすることもできるのだろうが、それではこのテーマの「醍醐味」を味わうことはできないにちがいない。

たとえ難しい内容があっても、わずか200ページ程度なので読み疲れるということはなさそうだ。約200ページで、歴史の話、硏究史、超新星爆発のメカニズム、など、多彩な内容を紹介している。(内容については、書評ページを)

本書は、「実際の研究現場で奮闘している研究者でしか書けないことを書く」という決心のもとに書かれた一冊。

初投稿日:2018年11月20日

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