2024年1月に当サイトに追加した書評
2024年1月に追加した書評をお知らせします。
『宇宙はなぜ美しいのか 究極の「宇宙の法則」を目指して』(村山斉)
本書は、「対称性」にまつわる解説を軸に素粒子論・宇宙論の話題を広く取り上げた一冊で、大まかな構成はつぎのようになっている。第1章では、豊富な天体写真を交えて、宇宙に関するめぼしい話題を見ていく。第2章で、「対称性」を基本から解説する。第3章では、さまざまな理論と「理論の統一」について述べる。この章にも対称性の説明が登場。第4章では、対称性に関する2つの重要なポイントを論じる。第5章では、インフレーション理論や初期の宇宙にまつわる話題などを取り上げる。
著者の村山斉は、難解な素粒子論や宇宙論をわかりやすく解説しており、その著書は好評を博しています。これまでに村山斉の本を読んできた方であれば、知っている話題が多いかもしれませんが、それでも「対称性」について丁寧に解説しているので、おすすめできます。
ほかに、科学本の言葉–39–(エドマンド・バークの言葉)というレビューを追加しました。当サイトでは科学本の中の名言を紹介しているのですが、久しぶりにこのコンテンツを更新しました。
エドマンド・バークの言葉を取り上げている本は、『寝る脳は風邪をひかない』(池谷裕二/著)です。『週刊エコノミスト』(毎日新聞出版)の連載エッセイをまとめたもので、111篇収録されており、その中の『「ヒト度」を高める心理的負荷の高い読書』というエッセイに、哲学者エドマンド・バークの言葉は登場しました。読書をする人に紹介したい言葉です。
初投稿日:2024年02月07日