これが物理学だ!
著 者:
ウォルター・ルーウィン
出版社:
文藝春秋
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デカルトの誤り
著 者:
アントニオ・R・ダマシオ
出版社:
筑摩書房
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宇宙を創るダークマター
著 者:
キャサリン・フリース
出版社:
日本評論社
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意識と自己
著 者:
アントニオ・R・ダマシオ
出版社:
講談社
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物理学者のすごい思考法
著 者:
橋本幸士
出版社:
集英社インターナショナル
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量子革命
著 者:
マンジット・クマール
出版社:
新潮社
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ゆらぐ脳

書籍情報

【単行本】
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著 者:
池谷裕二/木村俊介
出版社:
文藝春秋
出版年:
2008年8月

仕事をテーマに聞き書きを行っている木村俊介が、脳研究者である池谷裕二の研究内容や考えなどを紹介する

本書は、脳研究者の仕事内容や考えなど、仕事にまつわる話を紹介したもの。著者のひとりである木村俊介は、『仕事の話』『調理場という戦場』など、仕事をテーマにした聞き書きを行っている。池谷裕二と糸井重里の著書『海馬』の構成も行った。その木村俊介が、脳研究者である池谷裕二の仕事を紹介するために、聞き書きを行ったのが本書。池谷裕二の本というより、木村俊介の本と捉えたほうがよい。そしてこの本は、脳科学の知識を得たい方が手にする本ではなく、脳研究者の仕事とはどんなものかを知りたい方が手にする本といえる。

池谷裕二は、「サイエンティストの能力」として「プレゼンテーション能力」と「コミュニケーション能力」の大切さを説く。これはサイエンティストを目指す学生にとっては一読の価値がありそう。

また、「分かる」とは何か、「伝える」をどのように考えているか、といった話題も本書の大きなテーマとなっている。たとえば「分かる」に関して池谷裕二は、「分子生物学のツールは本当に科学的に強力」であるが、「分子や細胞の単体の行動を見るだけでは「分かる」の実感が湧かない」と述べている。そう思うようになった理由としては、「神経細胞が数百も数千も集まった回路の動作が、おたがいにおたがいを変化させるような不思議なコンビネーションを見せていることを知ってしまったから」だそうだ。

池谷裕二は2004年に発表した論文で「脳の自発活動はランダムではない」「自発活動は歌のようにくりかえす」と書いているという。脳の自発活動にまつわる話もおもしろい。

ほかに、「『サイエンス』に論文が掲載される経緯」や修士課程や博士課程の話題もある。

ひとこと

池谷裕二の本で脳の知識を得たい方は、『進化しすぎた脳』『単純な脳、複雑な「私」』がおすすめ。

初投稿日:2015年03月17日

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